1 職種別にみた状況

就職者数、求人件数ともに最も多い職種は「一般事務員」(図1)

 就職者数が最も多い職種は「一般事務員」で、全体の17.6%を占めた。次いで「販売外交員」が8.4%、「会計事務員」が5.5%となった。
  求人件数が最も多い職種は「一般事務員」で、全体の11.5%を占めた。次いで「販売外交員」が11.4%、「情報処理技術者」が8.5%となった。
  就職者数の上位4位までは昨年と職種・順位ともに同様、求人件数の上位5位までは昨年同様の職種となった。

第1表 就職者・求人件数の多い職種
就職者 求人
19年 18年 19年 18年
職種 構成比
(%)
職種 構成比
(%)
職種 構成比
(%)
職種 構成比
(%)
一般事務員 17.6 一般事務員 17.1 一般事務員 11.5 販売外交員 11.7
販売外交員 8.4 販売外交員 8.6 販売外交員 11.4 一般事務員 11.5
会計事務員 5.5 会計事務員 5.1 情報処理
技術者
8.5 情報処理
技術者
8.7
清掃員・
雑務員
4.5 清掃員・
雑務員
4.8 販売店員 5.2 販売店員 5.1
営業・販売
事務員
4.1 社会福祉
専門の職業
調理人
3.9 調理人 4.4 調理人 4.1


就職賃金の中位数は昨年と同額で200,000円(第8表5 職種別就職賃金の推移(中位数)
求人賃金の中位数は昨年より5,000円上昇し250,000円(第9表)
就職・求人賃金ともに中位数が最も高い職種は、昨年同様「会社・団体の管理職員」

 就職賃金の中位数は200,000円で、8年連続で同額となった。
 求人賃金の中位数は250,000円で昨年より5,000円上昇した。
  就職賃金の中位数は、調査対象38職種中10職種で昨年より減少した。(増加19職種、同額9職種)また、求人賃金の中位数では、12職種で減少した。(増加23職種、同額3職種)(図3-1図3-2)
  就職賃金の中位数では「会社・団体の管理職員」が300,000円と最も高く(前年と同額)、次いで「機械技術者」が前年を31.8%と大きく上回り290,000円、「大型貨物自動車運転者」が280,000円となった。
  求人賃金の中位数についても「会社・団体の管理職員」が346,200円で最も高く、次いで「建築技術者」325,000円、「情報処理技術者」305、300円となった。
  就職賃金、求人賃金の中位数は、双方とも「専門的・技術的職業」が上位を占める傾向は例年通りであった。
  就職者が最も多い「一般事務員」の就職賃金の中位数は、前年より5,000円上昇し200,000円となり、就職賃金額全体の中位数と同額となった。
  求人でみると、最も件数が多い「一般事務員」の求人賃金中位数が215,000円となり、求人賃金額全体の中位数250,000円を35,000円下回った。

第2表 賃金中位数が高い職種
就職賃金の中位数 求人賃金の中位数
職種 就職賃金 前年比
(%)
職種 求人賃金 前年比
(%)
会社・団体の管理職員 300,000円 0.0 会社・団体の管理職員 346,200円 2.6
機械技術者 290,000円 31.8 建築技術者 325,000円 8.3
大型貨物自動車運転者 280,000円 3.7 情報処理技術者 305,300円 1.8
看護師 274,300円 1.6 建設の職業 296,600円 3.2
電気技術者 270,000円 8.0 大型貨物自動車運転者 285,000円 1.8
※前年比は%


就職者全員の賃金分布構成比では、「15~25万円未満」に就職者の71.9%が集中

 就職者全員の賃金分布をみると、就職賃金が「15~20万円未満」に34.8%、「20~25万円未満」に37.1%の就職者が集中している。
  25万円以上の就職者の割合は全体の25.1%、30万円以上の就職者の割合も9.6%となり、昨年の構成比をそれぞれ1.3P、0.6P上回った。一方で「15万円未満」で3.3P、「15~20万円未満」で1.2P、それぞれ減少した。

図4 就職者の賃金階級別構成比の比較(単位:%)
就職者の賃金階級別構成比の比較


第3表 就職者の賃金階級別構成の比較(単位:%)
15万
円未満
15~20万
円未満
20~25万
円未満
25~30万
円未満
30~35万
円未満
35~40万
円未満
40~45万
円未満
45~50万
円未満
50万
円以上
平成
18年
調査
6.3 36.0 33.7 14.8 6.0 1.8 0.8 0.1 0.3
平成
19年
調査
3.0 34.8 37.1 15.5 6.2 2.9 0.2 0.2 0.1


 次に職種別にみると、最も就職者の多い「一般事務員」では就職賃金が「15~20万円未満」が47.1%、「20~25万円未満」が39.6%で、これらの階級に86.7%の就職者が集中している。(図5)
 2番目に就職者の多い「販売外交員」では、「20~25万円未満」が41.7%、「25~30万円未満」が26.0%となったが、30万円以上も全体の18.9%を占め,「一般事務員」、第3位の「会計事務員」よりも就職賃金は高い傾向にある。
 また「会計事務員」では、「15~20万円未満」が23.8%、「20~25万円未満」が45.6%となったが、「25~30万未満」でも18.6%となり、「一般事務員」よりは就職賃金が高い傾向にある。(図5)
 就職賃金の中位数が最も高い「会社・団体の管理職員」では「30~35万円未満」が40.9%と最も就職者が多く、次いで「25~30万円未満」が18.2%となった。就職賃金30万円以上でみると70.4%におよび、40万円以上では20.4%と、5人に1人は40万円以上で就職している。
 2番目に就職賃金の中位数が高い「機械技術者」では「20~25万円未満」が20.9%、「25~30万円未満」が25.6%、「30~35万円未満」が23.3%と、20~35万円未満の階級で全体の69.8%を占めた。
  3番目に就職賃金の中位数が高い「大型貨物自動車運転者」では「25~30万円未満」が32.1%、「30~35万円未満」24.5%となった。また、25万円以上の割合でみると2位の機械技術者を0.4P上回る結果となった。


就職賃金の中位数が最も低い職種は「ビル・寮・駐車場等の管理人」「警備員」「清掃員・雑務員」(図1)
求人賃金の中位数が最も低い職種は「ビル・寮・駐車場等の管理人」(図1)
「清掃員・雑務員」の最低就職賃金額は3年連続

 就職賃金の中位数が最も低い職種は「ビル・寮・駐車場等の管理人」「警備員」「清掃員・雑務員」で176,000円となったが、金額でみると昨年の最低中位数(「清掃員・雑務員」で167,200円)よりも5.3%増加した。
  求人賃金の中位数が最も低い職種は「ビル・寮・駐車場等の管理人」で190,500円となったが、昨年の最低中位数(「清掃員・雑務員」で185,000円)よりも3.0%増加している。

第4表 就職・求人賃金が低い職種
就職賃金の中位数 求人賃金の中位数
職種 就職賃金 前年比
(%)
職種 求人賃金 前年比
(%)
ビル・寮・駐車場等の
管理人
176,000円 ▲4.9 ビル・寮・駐車場等の
管理人
190,500円 ▲11.4
警備員 176,000円 0.0 警備員 195,900円 0.5
清掃員・雑務員 176,000円 5.3 乗用自動車運転者 200,000円 ▲25.2
理容師・美容師 180,000円 ▲5.3 清掃員・雑務員 200,000円 8.1
社会福祉専門の職業 197,000円 7.1 社会福祉専門の職業 205,000円 ▲5.1


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