厚 生 労 働 省 東京労働局発表 平成21年10月22日 |
担 当 |
東京労働局 労働基準部 監督課 監 督 課 長 松田 明 監 察 監 督 官 上島卓司 電 話 03-3512-1612(内線 6417) |
都内158企業が40億円を遡及支払
-監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成20年度)-
<東京労働局における平成20年度の監督指導による割増賃金遡及払概要>
・ 都内企業数158件 (対前年度比 -55件)
・ 対象労働者数63,902人 (同 +25,673人)
・ 遡及払額39億6,620万円 (同 +4億8,328万円)
・ 1企業で支払額が1億円を超えたものは7件
○ 東京労働局(局長 東 明洋)では,平成20年4月から本年3月までの1年間に,管下18労働基準監督署(支署)において,時間外労働(残業)等に対する割増賃金が適正に支払われていない企業2,447件に対し,労働基準法第37条違反としてその是正を勧告・指導し,その結果,差額支払額が100万円以上になった158企業の支払状況について取りまとめた。
○ 取りまとめ結果は,別添のとおりである。
○ この結果を踏まえ,東京労働局では,賃金不払残業を減少させるための監督指導を実施するとともに,本年11月に実施する予定の「労働時間適正化キャンペーン」においては,長時間労働の抑制、過重労働による健康障害の防止とともに,賃金不払残業の解消に向けた労使の自主的な取組の促進を図るための周知・啓発活動を展開することとしている。(詳細は本日付け発表「労働時間適正化キャンペーンを実施」をご参照ください。)
平成20年度東京労働局における割増賃金遡及払とりまとめ結果
対象事案
平成20年4月1日から平成21年3月末日までの1年間に,管下18労働基準監督(支)署が監督指導を行い,賃金不払残業の是正を勧告・指導した結果,不払いとなっていた割増賃金の支払が行われたもののうち,1事案当たりの支払額が100万円以上となったものをとりまとめた。
割増賃金の是正支払状況
企業数,支払額など(第1表参照)
企業数は158企業,対象労働者数は63,902人,割増賃金の支払額は,39億6,620万円であった。
企業数は昨年の213件に対し158件と下回ったものの、遡及支払額としては昨年の34億8,292万円に対し39億6,620万円と昨年を約4億8,000万円上回り、対象労働者については過去最高の63,902人となった。
また,1企業平均支払金額は2,510万円,労働者1人平均支払金額は6.2万円であった。
業種別の状況(第2表参照)
158企業を業種別にみると,支払金額が最も多くなっているのが、運輸交通業で企業数6社,支払対象労働者数39,653人,支払額16億2,106万円であった。
次いで金融・広告業で、企業数21社,支払対象労働者数13,861人,支払額12億6,195万円であった。
1企業で支払額が1億円を超えた事案(第3表参照)
1企業での最高支払額は,14億7,482万円(運輸交通業),次いで3億9,525万円(金融・広告業),1億9,872万円(保健衛生業)の順であった。
これらを含めて,1企業で支払額が1億円を超えたものは7件であった。