1  職種別にみた状況

◆ 就職者数が最も多い職種は「一般事務員」
◆ 求人件数が最も多い職種は「販売外交員」

 就職者数が最も多い職種は「一般事務員」で、全体の16.5%を占めた。次いで「販売外交員」が8.3%、「会計事務員」が4.9%となった。
 求人件数が最も多い職種は「販売外交員」で、全体の10.8%を占めた。次いで「一般事務員」が9.7%、「情報処理技術者」が9.0%となった。
 就職者数の上位4位までは昨年と職種・順位ともに同様、求人件数の上位5位までは昨年同様の職種となった。

第1表 就職者・求人件数の多い職種
就 職 者 求 人
20年 19年 20年 19年
職種
構成比
(%)
職種
構成比
(%)
職種
構成比
(%)
職種
構成比
(%)
一般事務員 16.5 一般事務員 17.6 販売外交員 10.8 一般事務員 11.5
販売外交員 8.3 販売外交員 8.4 一般事務員 9.7 販売外交員 11.4
会計事務員 4.9 会計事務員 5.5 情報処理技術者 9.0 情報処理技術者 8.5
清掃員・雑務員 4.7 清掃員・雑務員 4.5 販売店員 6.3 販売店員 5.2
調理人・バーテンダー
社会福祉専門の職業
4.6 営業
販売事務員
4.1 調理人
バーテンダー
4.8 調理人
バーテンダー
4.4

就職賃金の中位数は9年連続で200,000円
求人賃金の中位数は昨年より1,500円下降し248,500円
就職賃金の中位数が最も高い職種は、「会社・団体の管理職員」で335,000円
求人賃金の中位数が最も高い職種は、「建築技術者」で325,000円

 就職賃金の中位数は200,000円で、9年連続で同額となった。
 求人賃金の中位数は248、500円で昨年より1,500円下降した。
 就職賃金の中位数は、調査対象38職種中20職種で昨年より減少した。(増加9職種、同額9職種)また、求人賃金の中位数では、13職種で減少した。(増加19職種、同額6職種)
(図3-1職種別就職賃金の対前年増減率 図3-2職種別求人賃金の対前年増減率 )
 就職賃金の中位数では「会社・団体の管理職員」が335,000円と最も高く、次いで「看護師」で281,200円、「建築技術者」が270,000円となった。
 求人賃金の中位数については「建築技術者」が325,000円で最も高く、次いで「情報処理技術者」305,000円、「建設の職業」299,000円となった。
 就職賃金、求人賃金の中位数は、双方とも「専門的・技術的職業」が上位を占める傾向は例年通りであった。
 就職者が最も多い「一般事務員」の就職賃金の中位数は、前年より9,900円下降し190,100円となり、就職賃金額全体の中位数を下回った。
 求人でみると、最も件数が多い「販売外交員」の求人賃金中位数が256,500円となり、求人賃金額全体の中位数248,500円を上回った。

第2表 賃金中位数が高い職種
就職賃金の中位数 求人賃金の中位数
職種 就職賃金 前年比
(%)
職種 求人賃金 前年比
(%)
会社・団体の管理職員 335,000円  11.7  建築技術者 325,000円  0.0 
看護師 281,200円  2.5  情報処理技術者 305,000円  ▲ 0.1 
建築技術者 270,000円  8.0  建設の職業 299,000円  0.8 
大型貨物自動車運転者 264,000円  ▲ 5.7  電気技術者 289,000円  2.2 
電気技術者 260,000円  ▲ 3.7  機械技術者 287,800円  4.7 

【図1】 職種別就職・求人賃金(中位数)
【図2】 職種別就職者数・求人件数の構成比
【図3-1】 職種別就職賃金の対前年増減率
【図3-2】 職種別求人賃金の対前年増減率

就職者全員の賃金分布構成比では、「15~25万円未満」に就職者の70.6%が集中

 就職者全員の賃金分布をみると、就職賃金が「15~20万円未満」に36.2%、「20~25万円未満」に34.4%の就職者が集中している。
 25万円以上の就職者の割合は全体の23.9%、30万円以上の就職者の割合も8.8%となり、昨年の構成比をそれぞれ1.2P、0.8P下回った。一方で「25万円未満」で1.2P、「20万円未満」で3.9P、それぞれ増加した。

図4 就職者の賃金階級別構成比の比較(単位:%)図4 就職者の賃金階級別構成比の比較(単位:%)

第3表 就職者の賃金階級別構成の比較(単位:%)

15万円未満 15~20万円未満 20~25万円未満 25~30万円未満 30~35万円未満 35~40万円未満 40~45万円未満 45~50万円未満 50万円以上
平成19年 3.0 34.8 37.1 15.5 6.2 2.9 0.2 0.2 0.1
平成20年 5.5 36.2 34.4 15.1 5.7 2.0 0.6 0.2 0.3

 次に職種別にみると、最も就職者の多い「一般事務員」では就職賃金が「15~20万円未満」が47.8%、「20~25万円未満」が34.6%で、これらの階級に82.4%の就職者が集中している。
 2番目に就職者の多い「販売外交員」では、「20~25万円未満」が40.6%、「25~30万円未満」が26.6%で、これらの階級に67.2%が集中するが、30万円以上も全体の17.5%を占めた。
 「会計事務員」では、「15~20万円未満」が24.4%、「20~25万円未満」が43.3%、「25~30万未満」で19.2%となった。
 就職賃金の中位数が最も高い「会社・団体の管理職員」では「30~35万円未満」「35~40万円未満」でそれぞれ25.8%と、全体の51.6%を占めた。就職賃金30万円以上でみると71.0%におよび、40万円以上でも19.4%と、約5人に1人は40万円以上で就職している。
 2番目に就職賃金の中位数が高い「看護師」では「25~30万円未満」に51.7%が集中し、「30~35万円未満」でも21.1%と、これらの階級で72.8%を占めた。
 3番目に就職賃金の中位数が高い「建築技術者」では、「20~25万円未満」に25.3%、「25~30万円未満」に26.5%、「30~35万円未満」に25.3%となり、これらで全体の77.1%を占めた。

図5 就職賃金の職種別・賃金階級別分布状況

就職賃金の中位数が最も低い職種は「ビル・寮・駐車場等の管理人」「乗用自動車運転者」「清掃員・雑務員」
求人賃金の中位数が最も低い職種は「清掃員・雑務員」
「清掃員・雑務員」は4年連続で就職賃金の中位数が最も低い

 就職賃金の中位数が最も低い職種は「ビル・寮・駐車場等の管理人」「乗用自動車運転者」「清掃員・雑務員」で176,000円となり、昨年の最低中位数と同額であった。
 求人賃金の中位数が最も低い職種は「清掃員・雑務員」で190,000円となり、昨年の最低中位数よりも0.3%減少している。

第4表 就職・求人賃金が低い職種

就職賃金の中位数 求人賃金の中位数
職種 就職賃金 前年比(%) 職種 求人賃金 前年比(%)
ビル・寮・駐車場等の管理人 176,000円  0.0  清掃員・雑務員 190,000円  ▲ 5.0 
乗用自動車運転者 176,000円  ▲29.6  警備員 197,000円  0.6 
清掃員・雑務員 176,000円  0.0  ビル・寮・駐車場等の管理人 207,500円  8.9 
理容師・美容師 180,000円  0.0  社会福祉専門の職業 210,000円  2.4 
警備員 180,000円  2.3  販売店員 214,900円  2.0 


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